自宅の窓を開けると見えるくらいの距離に、天然酵母使用を売りにしているパン屋がある。
近づくとパンのいい匂いがしてくる。
ところが、その15メートルほど手前には、「ニンニクたっぷりちゃんぽん麺」の店がある。
そこを通過するときは、もちろん、にんにくの匂いがする。
これはこれでいい匂いではあるのだが、少々主張が強いと感じることが多い。
ニンニクからパンの匂いへと、ちょうど切り替わるあたりがあり、それは日によって、時間によって変わる。
その瞬間を探りつつ、二つの店を通過するのが密かな楽しみになっている。
こういう「場」の切り替わりへの鋭敏さは、コーチングの能力アップにも貢献するのではないだろうか。
「あ、この人はいま現状からゴール側へコンフォートゾーンが切り替わりった」
こんなものの見方ができるようになるかもしれない。