「マインドを作り込む」

1:コーチングでは、その人の人生を一瞬で変化させる。

2:コーチングでは、その人の人生を長時間かけて変化させていく。

 

この二つの命題は、矛盾するように見えるだろうか。

確かに、両命題を文字通り受け取り、いずれも「真」とするならば、これらは矛盾しているように見えるだろう。

しかし、これらの命題に別の条件を加えれば、両命題とも矛盾なく「真」となる。

そして、それはコーチングが採用する世界観そのものだ。

 

ここではこれ以上この話は深掘りしない。

 

2つ目の命題、「その人の人生を長時間かけて変化させる」という側面の最たるものが、アファメーション(affirmation)だ。

アファメーションを毎日唱えることで、少しづつそのひとのマインド(mind)は変化していく。

マインドが変化すれば、その人の一部である自己イメージ(self-image)が変わり、自己イメージが変われば行動(behavior)が変わる。

行動が変われば、人生が変わる。

アファメーションの基本について書いたのが、以下の記事だ。

アファメーションのプロセスを通じて、マインドを作り込もう。

 

あなたを成功に導くアファメーションの作り方

「くるみ」

最近は、くるみをよく食べている。

おやつとしてコーヒーを飲みながら食べることが多い。

1キロ1650円のアメリカ産のものを購入している。

味はまったくついていないもので、くるみの本来の味が楽しめる。

食べていて気がついたのだが、いま購入しているくるみは、少し油分が多いような気もする。

くるみの種類によって違うものなのだろうか。

他の種類のものもためしてみたいと思う。

「再録:ドリームキラー対策」

私は2015年の9月から、無料のメルマガを配信している。

 

 

その中では、コーチングを理解するためのさまざまな記事を書いてきた。

古い記事は、最近になってメルマガに登録された方は読めない状態だ。

「読みたい」という声をよくいただく。

そこで「再録」シリーズとして、加筆修正した古い記事をこちらのブログに少しづつ掲載することにした。

役立てていただけると幸いだ。

今回は「ドリームキラー対策」という話題だ。

 

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ゴールを設定し、それに向かって進もうとしているのだが、ドリームキラーに気持ちをくじかれてしまうという話をよく聞きます。

ドリームキラーとは、あなたのゴールを否定する人のことでした。

つい先日もそのような相談を受けました。

コーチングの理論に基づけば、ゴールを設定した以上このような事態になるのは当然のことです。

むしろ、正しくゴールを設定できているからこそ、ドリームキラーが現れるのです。

あなたが大きなゴールを設定すれば、過去のあなたとして接する周囲の人は、自分の居心地の良い空間を乱されたように感じ、あなたのゴールを否定するような行動をとるからです。

さて、そんなときにどうするべきかの一つの考え方として、ドリームキラーとは物理的な距離をとってしまうという方法があります。

日常接することがなければ、いかにドリームキラーといえども、あなたに強い干渉をすることはできません。

単純ですが、非常に効果的なドリームキラー対策と言えるでしょう。

また、このようなドリームキラー対策は、逆向きに考えて応用することもできます。

つまり、ドリームキラーから物理的な距離を取ればいいという考え方をひっくり返して、ドリームサポーターへと物理的な距離を近づけると考えるのです。

これに意識的に取り組むと、あなたのゴールへと進むペースは一気に加速することでしょう。

参考にしていただけると幸いです。

「to TOKYO」

東京に向かっている。

 

東京に行く際、いつも利用するのは「ぷらっとこだま」だ。

新幹線「こだま」なので、各駅停車で、新大阪から東京まで4時間かかる。

しかし、出発日よりも早めの予約さえ問題なければ、グリーン車が11800円で予約できる。

これは「ひかり」や「のぞみ」の指定席よりも安い値段だ。

 

たいていの場合、席はガラガラで、いまも同一車両内に10人も座っていない。

当然のことながら、静かだ。

聞こえてくるのは、たまに流れる車内放送と、新幹線が風を切る音くらいのものだ。

また、シートはどっしりとして厚く、照明も自由席や指定席と比べて落ち着いて温かみのあるトーンだ。

非常に居心地のいい空間だ。

 

私はこの場を書斎だと考えて活用している。

読書や、資料作成、スケジュール作成、仮眠など、ゆったりとした時間を過ごす。

もちろん、食事をとったりもする。

そんな過ごし方をしていると、一人の移動であっても、4時間なんてあっという間に過ぎてしまう。

 

新大阪〜東京間を移動する人にはおすすめだ。

 

『創造と変革の志士たちへ』

堀義人「創造と変革の志士たちへ」を読んだ。

グロービズ経営大学院の学長だ。

MBAで学ぶようなフレームワークと、陽明学や松下村塾の教え、囲碁の考え方など、日本古来に見られるフレームワークを使って、リーダーの要件とその身につけ方を説いていた。

見えている課題や、市場に対する分析の仕方などは、非常に洗練されていると感じた。

しかし、現状を超えた大きなビジョンやミッション、あるいはモチベーションに関する記述などは、多くが経験則で、効果的なモデルがあるように感じなかった。

必然的に、「志、努力、情熱、執着」といったエモーショナルな表現が目立ち、全体としていささか精神論めいたものに見えた。

コーチングでは

・現状とは何か

・現状を超えるとはどういう状態か

・ゴールとは何か

・モチベーションとは何か

・モチベーションとはどうすれば生まれるのか

なとが、科学的に定義に基づいて厳密に扱う。

それは、マインドをモデル化しようとした認知科学の成果からくるものだ。

この点が多くのビジネス書に欠けているところであり、コーチングのバリューであると改めて感じた。

「だから言ったじゃん」

私が最も嫌いな発言のひとつに「だから言ったじゃん」というものがある。

他人から言われるのも好きではないし、自分は絶対に言わないように気をつけている。

 

Aに対して「こうするべきだ」とBが言った。

そのときAは、うまくそれを受け入れることができなかった。

時間が経ち、Aはそのことが腑に落ち、受け入れたとする(あるいは、相変わらず受け入れられないままで、それが何かの失敗につながってしまうようなこともある)。

その場合には、かつてBに言われたことすら忘れているかもしれない。

そんなAを見て、Bは「だから言ったじゃん」「前から私はそう主張している」「ほら言った通りになったじゃないか」と言う。

こういうケースだ。

 

なぜ嫌いなのかを分析してみると、生産性がないからだ。

唯一あるとしたら、発言者の我が満たされるということだけだろう。

本来、言った通りのことを受け入れたとしたら、Aの成長でありそれは喜ぶべきことだ。

また、言った通りのことが受け入れられなくて失敗につながったとしても、それをきっかけによりよいAになるチャンスと捉えることもできる。

そのいずれの方向へも行かないのが、Bの「ほら言ったじゃん」なのだ。

示されるのは、Aに対するBの正当性、優位性のみであり、Aは洞察の鈍い自らを恥じ、自己評価を下げる方向へと進むしかない。

 

書いていて、この発言の気に入らなさは、本音と建前の乖離にあるのかもしれないと気が付いた。

Bが「こうすればいい」と言うのは、通常「相手のために」というスタンスを取る。

この時点では、「こんなことを理解している自分はすごいのだと示したいから言う」というスタンスはとらないだろう。

もし「相手のために」というスタンスが真ならば、時間がかかってもAが築いてくれれば喜ぶべきことだ。

しかし、実際には「ほら言ったじゃん」と言う。

これは「相手のために」というスタンスが偽のものだったということだろう。

また、「相手のために」というスタンスが真ならば、Aがなかなか受け入れられず失敗をしたときこそ、上手に「こうすればいい」を伝えるチャンスなはずだ。

にもかかわらず、「ほらいう通りにしないからだ」と言う。

ということは、やはり「相手のために」というスタンスが偽のものだったということだ。

このように、建前としては「相手のために」を取りながらも、局面が変化すれば「自分の正当性、優位性を主張する」本音が出るという構造がある。

このことに対して憤りを感じるのかもしれない。

 

自分がそのようにならないよう気をつけている。

そのためには、わざわざ人に自分の正当性、優位性を主張する必要がない状態になっていればよい。

すなわち、自分で自分の圧倒的価値を認められるようになっておけばよいということだ。

「スコトーマとエモーション」

スコトーマの中にある情報は、ゴールにとって重要なものであることが多々ある。

ところが、スコトーマの中にあるわけだから、見えない。

じゃあスコトーマの中にあることは知ってるのだから、見ればいいじゃないかと思うかもしれないが、それが難しい。

なぜなら、その情報を見ることが「痛い」からスコトーマに入れてしまっているとが多いからだ。

情報にネガティヴなエモーションがへばりついている。

情報が見えないのではなく、「見たくない」ということだ。