概念の定義を理解すること自体は、さほど難しいことではない。
ところが、概念を自在に使いこなそうと思うと、これがなかなか難しく、時間がかかるものだ。
包丁があるとする。
包丁が何であるかを理解することは簡単だろう。
食材を切るためのものだ。
しかし、包丁を自由自在に使いこなせるようになるには、それなりの時間を要する。
数ある食材に対し、それぞれベストの力加減、角度、スピードなどを同時並列的に処理できるように長けていく必要がある。
それなりに時間がかかるだろう。
概念を自在に使いこなせるようになることは、このことに似ている。
先日、Cognitive Corporate Coaching Program(CCCP)を受講した。
私が主戦場としてきたパーソナル・コーチングは、一人に対して施すものだが、このプログラムでは人が集まった組織そのものにコーチングを施すものだ。
必然的に、新しい概念が登場する。
それらの定義を理解することは問題ないのだが、やはりその運用にぎこちなさを感じる。
慣れるための方法は単純で、失敗を恐れず積極的に使ってみることだ。
指を切ることを恐れて包丁を握らないようでは、いつまで経っても上達しない。